2007年11月3日土曜日
測量で鉄道敷設に尽力 アイヌ民族故川村カ子トさん 半生を合唱劇に
旭川で生まれ、測量技術者として道内外の鉄道工事に携わったアイヌ民族の故川村カ子(ね)トさん(1893年-1977年)の半生を描いた合唱劇「カネト」が来年7月20日、旭川市民文化会館で上演される。2000年から愛知県などで、地元から出演者を募る形で上演。旭川では市民有志が実行委員会を結成して出演者100人を募り、川村さんの古里での初公演に向け、準備を進めている。 川村さんは尋常小学校卒業後、差別を受けながら測量作業員として懸命に働き、その後「測量技手」と呼ばれていた専門職試験に合格。道内外に加え樺太などでも鉄道工事に携わった。 合唱劇は、児童書「カネト-炎のアイヌ魂」(沢田猛さん著)を基に構成。地形が険しく、引き受け手がいなかった天竜峡(長野県)-三河川合(愛知県)の測量を二年弱で完了させ、現在のJR飯田線開通に大きな功績を残した川村さんの半生を描く。愛知県日進市在住の音楽家藤村記一郎さんが原作に感動し、合唱劇化を発案。劇の中で歌われる曲をつくった。 豊橋市での初演以来、愛知や長野など飯田線沿線を中心に上演してきたが「ずっと旭川で上演したかった」と藤村さん。六月旭川を訪れ、文化関係者に上演の協力を働きかけたことで実現する運びとなった。「困難に負けず夢と誇りを持ち信念を貫いた生き方を多くの人に知ってもらいたい」 旭川公演では、川村さん役を室蘭出身の声楽家鳴海卓さんが務め、初演以来、活動を続ける「合唱劇『カネト』をうたう合唱団」の約百人も来旭し、旭川の百人とともに舞台に立つ。 旭川の実行委は、川村さんの生涯などを知ってもらうため、十一日午後二時から、旭川市ときわ市民ホール(五の四)で「知る会」(参加無料)を開く。実行委メンバーで、川村さんの長男兼一さんは「父は測量の仕事を誇りに思っていたが、地元ではあまり知られていない。全道で上演できるようになってほしい」と期待する。 来年七月の公演の詳細は未定。知る会の問い合わせは川村兼一さん(川村カ子トアイヌ記念館内)(電)0166・51・2461へ。
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